日々凶日

世の中を疎んでいる人間が世迷言を吐きつづけるブログです

「肉」の思想

現代の創作物は造物主を喰らう

とある楽曲 歴史的にも長い梅雨と100時間程度の超過勤務に死にかけていた私に久々の筆を執らせたのはこの動画だった。 トップハムハット狂 (TOPHAMHAT-KYO) "Mister Jewel Box"【MV】# FAKE TYPE. この曲を聞いたときに思い出したのは、昨年、若くして逝去し…

『ミッドサマー』と原始信仰

『ミッドサマー』を観てきた ここのところ、Twitterを騒がせている『ミッドサマー』を観てきた。観た感想を正直に言うと、「なんかチャチくさい」である。この作品の目新しさは、ホラーのド定番に北欧神話のアミニズム要素をこれでもかと混ぜ込み、見事に調…

連続体化する社会

エピステーメーというメタ認識 エピステーメーとは、フーコーの著作『知の考古学』や『言葉と物』において提唱される哲学的概念である。時期によって、その概念の意味合いに変化は生じるが、大枠は以下のようなものである。 知の考古学 (河出文庫) 作者:ミシ…

ファシズム国家、日本

ファシズムなるもの 先日、『ファシズムの原理』というイタリア・ファッシストの論文集を購入した。 ファシズムの原理 他三篇 紫洲古典 (紫洲書院) 作者:B. ムッソリーニ 出版社/メーカー: 紫洲書院 発売日: 2019/10/05 メディア: Kindle版 この本は私たちが…

暴力に魅了される現代日本人

我らヴィクトリア朝の人間 私の敬愛するフーコー先生、その人生の中期における著作『性の歴史』において、人間が何かを禁止するということはその何かにたいして強い興味を示していることの証だと述べている。その範例として用いられるのが大英帝国のヴィクト…

「生きさせろ」は甘い

「生きさせろ」は甘い 私は現在の山本太郎氏をなかなか見所のある政治家として評価している。確固たる財政論及びそこから展開される政策の数々は安倍政権なんかよりも遥かに優れていると断言できる。 しかし、どこか甘い。以前、甘ったる言葉にこそ差別の真…

道外と本土

最後の植民地 日本に残された最後の植民地、それは北海道と沖縄である。そんなことをいえば、自称愛国者さまが猛り狂いそうだが、近代史を見れば歴然とした事実である。 北海道、沖縄は近代以後、日本人が ・先住民族を同化させたり ・混血によってアイディ…

肉感的な神と観念的な神

『まつろわぬ神々が近代なってから本格的に零落した』と今まで二つの記事で取り上げてきたが、その意味について詳しく語ることを避けてきた。この感覚はあくまで私がさまざまな寺社仏閣、教会等々を巡るなかで得た肉感的(アクチュアル)な現実であり、言語化…