日々凶日

世の中を疎んでいる人間が世迷言を吐きつづけるブログです

似ていない似た者同士

まとめを書いた理由

MBTIについて今まで学んだことのまとめをあげた。

 

dasun-2020.hatenablog.com

 

このまとめを書いた理由は今日のことを書きたかったからである。16性格類型論、実は心理機能にだけ縛られると、同じ心理機能を有している者同士のほうが似ているなどという誤解に陥る。実際はまったく異なり、同じ心理機能を有しているもの同士は理解こそは早かれ、その表れがあまりにも異なるので似てはいない。

例えば、ISTJとISFJ。ISTJは実直で勤勉な人間という印象を与えるが、ISFJはたおやかな社交家というイメージが相応しい。また、両者のSiの現れ方は何よりも慣れ親しんだ外部の準則と何よりも慣れ親しんだ周囲の状況というもので、両者が徹底的に対立することも多々ある。

今日は私が色んな人と関わっていくなかで、見つけた似た者同士について紹介していきたいと思う。ここでは、その理解を進める例として、各タイプのゾンビ・パンデミックにおける対応を例に挙げていきたいと思う。

ISTJとINTP(堅実家)

ISTJ(Si-Te-F-Ne)とINTP(Ti-Ne-S-Fe)は堅実な人間である。両者は活躍する場が役所などの実際的なフィールドと研究所などの学術的なフィールドと違いはあれど、実態的な秩序を望み、その維持のために穏健な手段を使用したがるという点でとても共通している。あと、話がくどくどしているお説教大好きコンビでもあり、ちょっと共感面が弱い。

両者はゾンビ・パンデミックにおいては、人間的な取り扱いに苦悩しながらも、冷徹に物事を対処しようとするであろう。ISTJは実際にゾンビに対処する兵士、INTPは抗体作成に全力を注ぐ研究者あたりであろうか。

INTJとISTP(一匹狼)

INTJ(Ni-Te-F-Se)とISTP(Ti-Se-N-Fe)は独立独歩である。周囲の助けを必要としない自立的な人物であり、秩序をあくまで手段としてしか見なしていない。説教はしないが、無能は徹底的に無視して精神的に追い詰めるタイプである。この両者の違いは、INTJの圧倒的な未来志向とISTPの現実志向であろう。ISTPにとっては格闘のできるありのままの今が大事なのであり、INTJの目は遥かな未来を見つめている。しかし、両者のストイックさは似ているのである。

ゾンビ・パンデミックにおいては、徹底的に冷酷な判断を下そうとする。だいたい周囲に異論を唱えられるが、その提言は「正しかった」と認められるだろう。INTJは「未来の人類存続のために」人体実験を率先して行ったり、感染地域の住民を見殺しにすることを提案する研究者、ISTPは感染者を盾にしたり、感染地域の無慈悲な感染者選別を行うことで、現地の非感染住民を守らんとする現場指揮官の参謀あたりだろうか。

ENTJとESTP(企業家)

ENTJ(Te-Ni-S-Fi)とESTP(Se-Ti-F-Ni)は粗暴である。「粗にして野だが卑ではない」というのは彼らに与えられるべき言葉である。相手の力量を常に見極めて限界にまで追いつめるが、その見返りをしっかり与えてくれるタイプである。両者の違いはその根拠である。ENTJは外部にある規則や技術を霊感的なセンスでもって一つの形あるものにしていく。それにたいして、ESTPはまず自身のデータベースに問い合わせて、そのなかにある相応しい対応策を決行する。

ゾンビ・パンデミックにおいては、徹底したリアリズムに立つ。TNTJやISTPあたりが提示する滅茶苦茶だが真っ当すぎる選択肢にたいして、現在の状況を冷静に判断する。ENTJは外部の準則、ESTPは今までの経験をもとに妥当な判断を下そうと全力を尽くすだろう。役柄としては、ENTJが製薬会社の社長、ESTPが現場指揮官あたりだろうか。

ESTJとENTP(実際家)

ESTJ(Te-Si-N-Fi)とENTP(Ne-Ti-F-Si)は即応力が高い。ESTJは役所の高位者に多く、ENTPはベンチャー企業の社長に多いために、似ていないと思われがちである。しかし、両者は現実的な判断を下すスピードが異様に早い。そして、指示がだいたい無茶なことばかりであるが、実効性がとても高い。それは両者が圧倒的に客観的だからである。両者の違いは発想の源泉である。ESTJは法令などの社会を構成する実態的な規則に、ENTPは最新理論などの可能性に置くために、喋っていることの構成は同じでも別のことを話しているように見える。

両者はゾンビ・パンデミックでは、国民感情を考慮した判断を下せるだろう。企業家―一匹狼チームが「非常事態」をいいことに、だいたい危険なことをしまくるので、連中を穏やかに窘める立場に立つ。ESTJ(役所の高位者)はピシャリと法令をもって、ENTP(財界のドン)は巧みな弁舌をもって現場にいる急進派を抑え込むだろう。

ISFJとINFP(心優しき人々)

ISFJ(Si-Fe-T-Ne)とINFP(Fi-Ne-S-Te)は心優しい。相手を思って相手のための行動を本心から取れる人たちである。しかし、そのためか、損な役回りをさせられることが多い。両者の違いはその優しさの現われか。ISFJは実態的な形として表れやすく、教師や介護士、看護師などをしている人が多い。INFPは雰囲気として表れることが多く、他人に見えづらいために苦労することも多い。

残念ながら、ゾンビ・パンデミックにおいては立場がない。必死に周囲の人々を守ろうとする一般市民であろうか。一方は愛する子どもや恋人のために涙を呑んで覚悟して、ゾンビに立ち向かっていき(ISFJ)、もう一方は言葉や行動で優しく勇気づけていくが、最期は単身で突撃できる勇敢さ(INFP)を備えている。

ISFPとINFJ(信念の人)

ISFP(Fi-Se-N-Ti)とINFJ(Ni-Fe-T-Se)は信念のある人である。その信念を率先して表明しないために、どこか自信なさげな不思議ちゃんと見なされることが多い。しかし、その奥には強い信念が眠っており、いざというときはそれに基づいた対応が取れるのである。両者の違いはその信念の根拠である。INFJは自身のなかにある霊感的な何かであり、ISFPは自身の価値観そのものである。

ゾンビ・パンデミックにおいては、最終的に軍や警察に対立して自己の信念に殉ずる殉教者である。INFJは宗教指導者(神父、シスター)として、ISTPの提案する冷酷な政策に翻意を示して抗議自殺を取ったりするし、ISFPは大人しい社員として、INTJの提案する人体実験に反対してその情報を横流しするあたりが相応しい。

ESFPとENFJ(活動家)

ESFP(Se-Fi-T-Ni)とENFJ(Fe-Ni-S-Te)は活動家である。自らの思ったことを行動しに表して、情熱的に活動しつづける。両者の違いはその活動の源泉と表現形態である。ESFPは何よりも自らの身体の疼きとでも呼ぶべきものであり、それを自身の美学として表現する。ENFJは周囲の精神状態であり、それを霊感的な何かと結びつけて、多くの聴衆を獲得する。

両者ともにゾンビ・パンデミックにおいては、体制側にも反体制側にも存在する。ESFPは女優として、過激な行動に反発したり、前線の兵士たちを鼓舞したりする。ENFJは活動家として、前線の兵士の精神的支えとなったり、反対デモを行ったりする。ISTPからすれば、どちらも戦略的な人間なので扱いづらい部類である。

ESFJとENFP(政治家)

ESFJ(Fe-Si-N-Ti)とENFP(Ne-Fi-T-Si)は政治的な人間である。ここでいう政治とは何も議会制民主的政体における政治ではなく、趣味人や町内会における人間関係にまで拡張される。義理人情、人々の繋がりのなかに生きている人々であり、温情的な措置や交友がとてもうまい。両者の違いはその現れ方である。ESFJは上下の秩序を重視しつつ、周囲の人間の機微をすかさず捉えて対応する。ENFPは多弁的な社交であり、社交を通じて自身のやりたいことを実現していく。

ゾンビ・パンデミックにおいては、やはり政治家だろう。両者ともに義理人情を重視しながら、前線の過激派や官僚組織の石頭たち、活動家連中を相手取って、自らの利益の最大化を目指して活動する。むしろのその利益追求のおかげで多くの人が救われることもあるのだ。ESFJは典型的な議会的民主的政体の政治家、ENFPはメディア関係者あたりが光るだろう。

あくまでも私見

この話はあくまでも私見である。第一、この話はISTPの私の印象論に過ぎないし、そもそもちゃんとした理屈は存在しないのである。だから、こんな戯言にイライラしないで「へえ、こんな見方があるか」程度に受け取ってもらえるとうれしい。